愛好家が多い焼肉は、なんとってもタレの味が旨みの決め手のひとつですよね。焼肉といえばお肉を焼いた後につけるタレが一般的ですが、焼く前に使うもみだれという種類のタレがあるのをご存じでしょうか。もみだれを使うことで、家でも簡単にお店の味の焼肉を楽しむことができます。今回は、焼肉をさらに美味しくするもみだれの特徴や効果、自宅で簡単に作れるレシピについて解説していきます。
焼肉をさらに美味しくする「もみだれ」とは
もみだれとは、焼肉を焼く前にお肉に揉み込むタイプのタレのことです。もみだれをつけることでお肉に下味をつけ、焼肉の味を決める役割があります。焼肉店ではすべてのお肉にもみだれが使われているところもあり、もみだれに下味をつけてからお肉を焼き、さらにつけだれをつけて食べる二度づけスタイルも採用されています。
もみだれは、戦後に韓国から伝わったスタイルだといわれています。しかし、日本人は焼きたてのお肉をそのまま食べるのに慣れておらず、火傷の心配などからつけだれが浸透していきました。ただし、お肉の質が高い店舗ではもみだれを使わずとも美味しい味のお肉を食べることができるため、和牛を扱っている焼肉店ではもみだれを使用していないところもあります。
自宅で焼肉を食べる際は、質のいいお肉をそろえることは難しいかもしれません。そこで、もみだれを使うことで質の高いお肉でなくても美味しい焼肉を食べることが可能になります。
焼肉の「もみだれ」の効果
焼肉のもみだれの効果には、以下の3つの効果があります。
- お肉の香ばしさを引き出す
- お肉の臭みが抑えられる
- ジューシーに仕上がる
お肉の香ばしさを引き出す
もみだれには、お肉の香ばしさを引き出す効果があります。もみだれを使うと、もみだれに含まれる糖分とお肉に含まれるアミノ酸が加熱により反応する「メイラード反応」が起こります。メイラード反応が起こるとお肉に焼き色や香ばしさがプラスされ、お肉の美味しさをさらに引き出すことができるのです。
お肉の臭みが抑えられる
もみだれには、にんにくやしょうがやねぎなどの香辛料が含まれているのが一般的です。これらの香辛料の効果によって、お肉独特の臭みを抑えることができます。とくにホルモンはお肉特有の臭みがあるので、自宅でホルモンを焼く際はもみだれが効果的です。
ジューシーに仕上がる
なにもつけずにお肉を焼くと、水分や旨みが含まれる肉汁が流れやすくなります。しかし、もみだれを使うことでお肉の繊維の間にもみだれの糖やアミノ酸が入り込み、肉汁が流れ出るのを防ぎお肉をジューシーに仕上げてくれる効果があるのです。
もみだれ以外の焼肉のタレの種類
焼肉には、もみだれ以外にもさまざまな種類があります。
- つけだれ
- 醤油だれ
- 塩だれ
- 味噌だれ
それぞれの特徴を把握して、シチュエーションによって使い分けましょう。
つけだれ
焼肉店で必ずといっていいほど提供されるつけだれは、焼いた後のお肉をつけるためのタレです。醤油や砂糖、にんにくなどさまざまな調味料を混ぜて作られているのが一般的であり、店舗によってつけだれの味はさまざまで甘口から辛口まで大きく異なります。つけだれは市販されているものも多いですが、焼肉店で購入することや自宅で手作りすることもできます。
醤油だれ
つけだれの中で主流なのが、醤油ベースの醤油だれです。シンプルな味付けなのでお肉本来の味を引き出すことができ、わさびやしょうがを使って味を変えることもできます。焼き野菜などにも相性が合うタレの種類です。
塩だれ
塩だれは、塩とごま油がベースになっているつけだれです。あっさりとした味付けで、脂が少ない赤身肉や生肉などに合わせられるのが一般的です。あっさり味なので、臭みが強いお肉や癖が強い部位のお肉には合わないかもしれません。こってりした味が苦手な人には、オススメのタレの種類です。
味噌だれ
味噌だれは、コクのある味噌味のつけだれです。タレの味が濃厚なため、お肉の味が薄い場合や反対に臭みが強い部位などに使われることが多いです。味噌だれには、味噌だけでなく醤油やコチュジャン、にんにくなどが合わせられることもあります。
自宅でもみだれを作るレシピ
焼肉をさらに美味しくするもみだれは市販のものもありますが、自宅でも簡単に作ることができます。ここからは、肉の旨みを引き出すもみだれの作り方を紹介していきます。
<材料>
- すりおろしにんにく:小さじ1
- 醤油:1/2カップ
- 酒:1/4カップ
- 砂糖:大さじ3
- りんごジュース:大さじ2
- 酢:小さじ2
- 味噌:小さじ1
- ごま油:小さじ1
- 長ネギ:1/2本
- 白ごま:大さじ2
<作り方>
- :長ネギをみじん切りにする
- :にんにく、醤油、酒、砂糖、りんごジュース、酢、味噌を小鍋に入れて中弱火でひと煮立ちさせる
- :火を止めて2を冷まし、ごま油、長ネギ、白ごまを加える
お肉を焼く前にもみだれに揉み込むことで、いつもの焼肉をさらに美味しく食べることができます。
まとめ
もみだれとは焼肉のタレの一種であり、お肉を焼く前に揉み込むタイプのタレです。もみだれを使うことでお肉の香ばしさやジューシーさを引き出すことができ、お肉の臭みを抑える効果もあります。
焼肉のタレにはもみだれ以外にもつけだれ・醤油だれ・塩だれ・味噌だれの種類があり、お肉の状態やシチュエーションに合わせて適切なタレを選びましょう。もみだれは自宅でも簡単に作ることができるので、自宅で焼肉をする場合は今回紹介したレシピを参考にぜひ一度作ってみてはいかがでしょうか。
やっぱりお店の味の焼肉が食べたいという人は、熊本県合志市にある「焼肉厨房あかいと」にお越しください。当店は和牛の中でも希少価値の高い上質なあか牛を使用しているため、基本的にお肉にはもみだれを使用していません。しかし、もみだれに漬け込んだメニューもご用意しているため、もみだれの美味しさを味わいたい人にもご満足していただけます。