熊本・阿蘇の特産品「あか牛」とは?特徴や普通の和牛との違いを解説

あか牛丼

自然が豊かな熊本にはさまざまな特産品がありますが、そのうちのひとつが熊本の阿蘇地方の特産品である「あか牛」と呼ばれる牛肉です。あか牛は、私たちが普段食べている牛肉とは違った特徴があります。今回は、熊本・阿蘇が誇るあか牛について、特徴や和牛との違い、美味しく食べる方法などを解説していきます。

 

熊本・阿蘇の特産品「あか牛」とは

和牛には4つの種類があり、そのうちのひとつがあか牛の正式名称である褐毛和種という種類の和牛です。和牛の中であか牛の生産量はわずか1%程度であり、非常に貴重な牛肉であることがわかります。そのうちの約70%が熊本の阿蘇の大自然で育てられているため、あか牛は熊本・阿蘇の特産品なのです。

あか牛の起源は韓牛といわれており、細かく分けると熊本系と高知系の2種類にわかれます。熊本系のあか牛は朝鮮半島にルーツを持つ阿蘇牛、矢部牛、球磨牛が混じった雑種を改良したものであり、今では熊本だけでなく北海道にまで広がっています。

あか牛のお肉の特徴

あか牛は、赤身肉を多く含んだ種類のお肉です。霜降りやサシと呼ばれる脂身が少ないものの、食感はほかの和牛と同じく柔らかくジューシーな味わいが楽しめます。赤身と脂身のバランスが絶妙なため、ほのかに脂身の甘みを感じながら、和牛本来の香りと味を堪能することができる和牛です。

あか牛の栄養

牛肉にはさまざまな栄養が含まれていますが、あか牛は特にタウリンが多く含まれています。タウリンとはアミノ酸様化合物の一種であり、以下のような作用があります。

 

  • 血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす
  • 高血圧を下げ血圧を正しく保つ
  • 肝臓の解毒能力を活発にする
  • インスリンの分泌を促進する
  • 視力の衰えを防ぐ

 

このような効果をもたらすタウリンが多く含まれているあか牛は、ヘルシーに食べられる自然の健康ビーフとしても人気が高い和牛なのです。

あか牛の飼育方法

あか牛の多くは阿蘇の大自然で放牧されながら、無農薬の牧草をたくさん食べて育っています。放牧のため適度に歩き回っているため、余計な脂肪がつかず赤身肉が多い牛肉になるのです。ストレスのない環境で育っているため、健康的な旨みを感じることができます。

 

熊本・阿蘇のあか牛と黒毛和牛の違い

和牛と聞くと、黒毛和牛を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。黒毛和牛は和牛全体の約95%を占める定番の品種であり、飲食店やスーパーなどでも基本的に黒毛和牛が扱われています。そんな黒毛和牛と熊本・阿蘇の特産品であるあか牛の違いには、以下の3つが挙げられます。

 

  • 脂の量
  • カロリー
  • 肉質の等級

 

脂の量

あか牛と黒毛和牛の大きな違いは、お肉に含まれている脂の量です。筋肉の中に含まれる脂肪の割合を値で示すと、黒毛和牛の平均値が5.7であるのに対しあか牛の平均値は3.2です。日本人はとりわけ霜降りと呼ばれる脂身に対して嗜好が強く、黒毛和牛の人気が根付いています。しかし、健康志向や嗜好の多様化などにより、近年あか牛の人気も徐々に高まりつつあります。

カロリー

脂質は1gあたり9kcalあるため、脂が多ければ多いほどカロリー値は高くなります。先述のとおり黒毛和牛に比べるとあか牛は脂質が少ないため、そのぶんカロリーが低いです。ダイエット中などでカロリーが気になる人は、脂身の多い黒毛和牛よりも赤身が多いあか牛肉がオススメです。

肉質の等級

あか牛の登録生産者団体である熊本県産牛肉消費拡大推進協議会によると、あか牛の定義のひとつに肉質が5段階のうち等級2以上と定められています。佐賀牛や仙台牛などのブランド牛は肉質等級の高さをアピールしていますが、あか牛と定義できる等級はそこまで高くないのも違いのひとつだといえます。

肉質の等級を決める基準の中には霜降りの状態が含まれているため、脂身が少ないあか牛は等級が下がってしまうのです。しかし、肉質の等級を決める基準は黒毛和牛でのみ有効な指標であるため等級が低いからといってランクが低いというわけではありません。

 

あか牛を美味しく食べる方法

熊本・阿蘇の特産品であるあか牛は、3つの方法で食べるのがオススメです。

 

  • あか牛丼
  • ステーキ
  • 焼肉

 

あか牛丼

あか牛丼は、ミディアムレアに焼いたあか牛のステーキをご飯の上にのせ、わさびや半熟卵と一緒に食べる料理です。あか牛が丼いっぱいに贅沢に敷き詰められており、一食で味と満腹感どちらも得ることができます。熊本にはあか牛丼の人気店も多く、中には平日でも行列ができるほど人気なお店もあります。

ステーキ

脂肪分が少なく噛めば噛むほどにジューシーな肉の旨みが広がるあか牛は、ステーキにして豪快に食べるのもオススメです。表面をしっかり焼いて中が赤いレアの状態で食べることで、よりあか牛の旨みを感じることができます。脂があっさりしていて胃に残りにくいので、ステーキの脂っこさが苦手な人にも試してほしい料理です。

焼肉

あか牛のさまざまな部位を楽しみたい人は、焼肉が適しています。ステーキよりも薄切りの焼肉は火がとおりやすいため、少量ずつじっくりと焼き上げましょう。さまざまな部位を食べ比べて、好きな部位のあか牛を見つけてみてください。

 

まとめ

あか牛は、熊本・阿蘇の特産品のひとつです。一般的な黒毛和牛よりも脂身が少なくヘルシーなため、自然の健康ビーフとしても近年人気を集めています。あか牛丼、ステーキ、焼肉など焼いて食べるのがオススメのため、好みの食べ方を探してみましょう。

あか牛を焼肉で食べたい人は、熊本県合志市にある「焼肉厨房あかいと」へご来店ください。上質なあか牛を使っており、さまざまな部位のあか牛をご堪能いただけます。